
優待廃止予定銘柄とメリット・デメリット
最近、オリックス(8591)とJT(2914)が優待を廃止することを発表しました。
「優待目当てで待ってたのに、なくなるなんて・・・」
「優待がなくなったら、株価が下がるんんじゃ・・・」
そんな心配事を考えることがあったのではないでしょうか。
これから、投資を始める人の中にも、「優待がなくなるならいいや」と
別の銘柄に目が移ってしまうこともあるかもしれません。
しかし、そんな悩みは無用です!
メリット
では、優待を出すメリットを簡単におさらいすると・・・
株主が増えることで、株価の安定や買収対策になる
優待から自社商品を知ってもらい、今後の購買意欲につながる
現金で配当を出すよりも、原価の安い優待で株主還元した方が企業側からすればお得
上記のメリットをみると、無くす理由がないように思う方もいるかもしれませんが
優待を出すことで、株主には少なからずデメリットが生まれます。
デメリット
今回は、わかりやすく100株と1000株にしましたが、
オリックス(8591)の場合は、100株以上で権利が発生し、
200株持っていようが、内容は変わりません。(長期保有でランクが上がる制度あり)
- 100株の株主は、約236000円
- 1000株の株主は、約2360000円
これだけの金額の違いが出るにも関わらず、受け取れる優待は変わりません。
もちろん配当には10倍の違いがありますが、
それでも優待が変わらないことに不満がある株主も出てきます。
優待を受け取れるのは、国内居住の株主のみです。
最近の下落相場時には、日本市場に占める
外国人投資家の割合が7割を超えました。
そんな中で、残りの3割近くの中から優待を出す企業に投資をする日本人を探すと
さらに割合は低くなります。
優待を目的として投資先を探していると、企業の財務状況などを考慮することなく
優待がいいからと買ってしまい、後から後悔することになる可能性がある
続いては、優待を廃止することのメリットとデメリットを紹介していきます。
メリット
配当好きの方にとっては、これ以上ない発表が増配です!!(・・・ですよね?)
今回のオリックス(8591)に関しても、優待廃止後、増配を待つ声が
多く上がりました。
=>海外投資家は、配当を重視していますのでそこからの圧力も強まっています
増配することで、さらなる買い増しと、自社製品の購買意欲にもつながり、
企業側からしても、配送などのコスト削減につながる。
さらには、連続増配を実現すると優良企業として見られ、資金流入につながります。
先ほど述べたように、海外投資家は株主還元として、配当を重視していますので、
国内在住の株主のみに還元される優待が廃止されることによって、
海外投資家の参入が増加することでしょう。
デメリット
優待を目的として、単元株以上の株を持っている日本人投資家は
廃止を機に、株を手放す可能性がありますから、
株価が一時的に大きく下がる可能性があります。
配当と値上がり目的、そして優待が投資のメリットが、
一気に牙を剥いてくることになりますので、痛い目を見る可能性があります。
いかがでしたでしょうか?
株主優待は、確かに嬉しいものですが、そこには少なからずリスクがあります。
株主の公平性やコスト等を考えると、これからも優待廃止をする企業は
増えてくると考えています。
優待だけを重視することなく、財務情報等をしっかりとみて、
優待を続けられる企業かどうかも見ることで、
後悔しない投資をすることができるでしょう。
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