円安・円高になった時に上がる株の特徴とその理由
外国為替市場の動向は、株式市場にも大きな影響を与えます。
特に、円安や円高の状況下では、特定の株式が上昇しやすくなります。
今回は、円安・円高になった時に上がる株の特徴とその理由について解説します。
円安になった時に上がる株の特徴
輸出関連株
- 特徴: 海外で製品を販売している企業。
- 理由: 円安により、日本からの輸出品が相対的に安くなり、海外での競争力が高まります。これにより、売上や利益が増加するため、株価が上昇しやすくなります。
- 例: トヨタ自動車、ソニー、パナソニックなどの製造業。
観光関連株
- 特徴: インバウンド需要に依存する企業。
- 理由: 円安により、日本を訪れる外国人観光客が増加します。外国人にとって日本での買い物や旅行が割安になるため、観光業や関連サービス業の売上が伸び、株価が上がる傾向があります。
- 例: オリエンタルランド(東京ディズニーリゾート)
資源関連株
- 特徴: 資源を輸出している企業。
- 理由: 円安により、資源の輸出価格が上昇します。特にエネルギーや鉱物資源を取り扱う企業は、円安の恩恵を受けやすくなります。
- 例: 住友金属鉱山、三井物産、INPEX。
円高になった時に上がる株の特徴
輸入関連株
- 特徴: 海外から原材料や製品を輸入している企業。
- 理由: 円高により、輸入品の価格が下がるため、コスト削減が可能になります。これにより、利益率が向上し、株価が上がりやすくなります。
- 例: 小売業(イオン、セブン&アイ・ホールディングス)、食品業(味の素、キッコーマン)。
内需関連株
- 特徴: 国内市場に依存する企業。
- 理由: 円高時には、輸出企業の収益が悪化する一方で、内需企業には影響が少ないため、相対的に安定したパフォーマンスを見せることが多いです。
- 例: ユニクロを展開するファーストリテイリング、ニトリ、ドン・キホーテ。
輸送関連株
- 特徴: 海外からの輸送コストが大きな企業。
- 理由: 円高により、燃料費や輸送コストが下がるため、利益率が向上します。特に航空会社や海運業など、輸送コストの変動が業績に直結する企業は、円高の恩恵を受けやすくなります。
- 例: 日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、日本郵船。
まとめ
円安や円高の為替変動は、企業の収益に直接影響を与えるため、株式市場にも大きな影響を及ぼします。
円安時には輸出関連株や観光関連株、資源関連株が上がりやすく、円高時には輸入関連株や内需関連株、
輸送関連株が注目されます。
投資家は、為替の動向を見極めつつ、適切な投資戦略を立てることが重要です。
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