投資の教科書を開けば、必ずと言っていいほど「S&P500」や「全世界株式(オルカン)」が推奨されます。
実際に多くの個人投資家がこれらのインデックスファンドを積み立て、着実に資産を増やしています。
しかし、ふと疑問に思いませんか?
「本当のお金持ちも、私たちと同じようにS&P500やオルカンを買っているのだろうか?」
結論から言えば、多くのお金持ちは、S&P500やオルカンだけをメインに買うことはありません。
それは、これらのファンドが「ダメ」だからではなく、彼らの投資哲学と目的が私たちとは少し違うからです。
お金持ちがS&P500やオルカンを買わない本当の理由
理由1:すでに持っている、または通過点だから
「お金持ち」と呼ばれる人々も、最初から莫大な資産を持っていたわけではありません。
彼らも資産形成の初期段階では、S&P500のような市場全体に投資するインデックスファンドを積極的に活用し、資産の土台を築いた可能性が高いです。
S&P500やオルカンは、あくまで「市場平均のリターン」を目指すもの。
資産がある程度大きくなると、彼らは市場平均を上回るリターン、すなわち「+α(アルファ)」を追求する次のステージへと移行します。
理由2:リスクの取り方が違うから
一般的な個人投資家は、老後資金や教育費といった「失ってはいけないお金」を守るために、リスクを抑えた投資を好みます。
しかし、十分な資産を持つお金持ちは、一部の資金を「失ってもいいお金」として、より高いリスクとリターンを狙うことができます。
S&P500やオルカンは「市場リスク」を分散する優れた商品ですが、彼らが求めるのは、それ以上のリターンなのです。
理由3:投資できる世界が違うから
私たち個人投資家がアクセスできるのは、証券取引所で売買される公開市場の株式や債券が中心です。
しかし、お金持ちはそれ以外の非公開市場にアクセスできます。
- プライベートエクイティ(PE):未公開企業への投資。高いリターンが期待できる反面、流動性が低く、一般の個人投資家には難しい分野です。
- ベンチャーキャピタル(VC):将来性のあるスタートアップ企業に投資し、上場した際の莫大なリターンを狙います。
- 不動産や事業そのもの:現物不動産や企業を丸ごと買収するなど、S&P500のような「間接投資」ではなく、より直接的に事業にコミットすることでリターンを生み出します。
お金持ちが代わりに買っているものとは?
では、彼らがS&P500の代わりに投資しているのは、具体的に何でしょうか?
- プライベートエクイティ(未公開株)非公開企業に投資し、企業の成長を支援します。数年後、その企業が上場したり、他の企業に買収されたりした際に、大きなリターンを得ることを目的とします。
- ヘッジファンド市場の動向に関係なく絶対的なリターンを追求するファンドです。最低投資額が数億円に及ぶことも多く、一般の個人投資家には手が届きません。
- 代替資産(オルタナティブ投資)株式や債券といった伝統的な資産クラスとは異なる、不動産、インフラ、コモディティ(商品)、アートなどへの投資です。これらは景気変動の影響を受けにくく、ポートフォリオ全体のリスク分散に役立ちます。
結論:S&P500やオルカンは「庶民の最強の味方」
お金持ちがS&P500やオルカンを「買わない」というよりは、「次のステージに進んだ」と考えるのが適切です。
彼らの投資戦略は、私たちとは異なる資金量、情報ネットワーク、そしてリスク許容度があるからこそ可能なのです。
私たち個人投資家にとって、S&P500やオルカンは、低コストで世界の成長に丸ごと投資できる、これ以上ないほど優れたツールです。
お金持ちの投資戦略は、あくまで参考程度に留め、まずは足元の資産形成を、S&P500やオルカンといった優秀なインデックスファンドで堅実に進めていきましょう。
これこそが、将来の富を築くための最も確実な一歩なのです。
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