マイクロン決算(6/24)を徹底解説:急騰は正当化されるか、市場予想と注目ポイント

MU 年初来 ▲約266%上昇・時価総額1兆ドル超 6/18 一時1,149ドル ▲上場来高値を更新 前回Q2 EPS12.20ドル ▲コンセンサス比+39%の大幅決算 Q3会社ガイダンス 売上335億ドル ▲コンセンサスはこれを上回る342.7億ドル オプション市場 ▼決算後の想定変動率は約11% アナリスト目標株価 ▼下限249ドル〜上限1,750ドルに分散 MU 年初来 ▲約266%上昇・時価総額1兆ドル超 6/18 一時1,149ドル ▲上場来高値を更新 前回Q2 EPS12.20ドル ▲コンセンサス比+39%の大幅決算 Q3会社ガイダンス 売上335億ドル ▲コンセンサスはこれを上回る342.7億ドル

決算プレビュー・2026年6月24日

マイクロン決算は
急騰の是非を試す分水嶺になる

年初来266%超上昇し、時価総額1兆ドルを超えたマイクロン・テクノロジー。6月24日の決算発表を前に、市場予想と見るべきポイントを整理します。

背景

なぜここまで急騰したのか

マイクロンの株価は年初来で約266%上昇し、6月18日には一時1,149ドルと上場来高値を更新、時価総額は1兆ドルの節目を超えました。背景には複数の要因が重なっています。

  • 前回決算の大幅上振れ直近のQ2決算ではEPSが12.20ドルとコンセンサス(8.79〜9.21ドル)を約39%上回り、売上高は前年同期比196%増の過去最高を記録しました。
  • メモリ供給の逼迫AI向け高帯域幅メモリ(HBM)の生産能力は2026年まで完売しており、DRAM・NAND全体でも価格上昇が続いています。
  • 指数組み入れ2026年3月にS&P100に追加され、パッシブファンドからの構造的な買いが入るようになりました。
  • 目標株価の上方修正サスケハナ(1,750ドル)、TDコーウェン(1,500ドル)、RBC(1,200ドル)など、複数の投資銀行が直前に目標株価を大幅に引き上げました。

市場予想

6月24日の決算で示される数字

2026年度第3四半期(3〜5月期)の決算は、米東部時間6月24日の市場引け後に発表される予定です。

会社ガイダンス(売上高) 335億ドル 前回決算時に経営陣が示した見通し(±7.5億ドル)。
ウォール街コンセンサス 342.7億ドル 会社ガイダンスをやや上回る水準。アナリスト予想の範囲は337億〜409億ドルと幅広い。
想定変動率 約11% オプション市場が示唆する決算後の株価変動幅。過去はこれを超える動きも多い。

会社ガイダンスのEPSは19.15ドル(±0.40ドル)。コンセンサスは19.63ドルと、こちらもガイダンスをやや上回っています。注目はこの四半期の結果そのものよりも、次の四半期(6〜8月期)に対する見通しです。市場では売上高410億ドル前後への拡大が期待されており、ここで会社側がどこまでの数字を示すかが株価の反応を大きく左右します。

評価の分散

アナリストの目標株価は大きく割れている

マイクロン(MU)アナリスト目標株価の分布

$249最も慎重な目標株価
$945.60目標株価の平均
約$1,130台直近の株価水準
$1,750最も強気な目標株価

注目すべきは、直近の株価水準が目標株価の「平均」をすでに上回っている点です。39人のアナリストが「買い」、1人が「売り」を推奨し、全体評価は「強い買い」とされていますが、目標株価そのものには$249(保守的なシナリオ)から$1,750(メモリ・スーパーサイクルが続くシナリオ)まで、極めて大きな幅があります。これは、AI需要の持続性についての市場の見方が、まだ一つに収束していないことを示しています。

注目点

決算で見るべきポイント

  • 次四半期ガイダンス6〜8月期の売上高見通し(市場期待は約410億ドル)が、さらなる上振れを示すか、期待を下回るか。
  • 粗利益率前回75%まで拡大した粗利益率が、さらに改善するか、価格上昇の一巡で踊り場を迎えるか。
  • HBM・DRAM価格動向HBM価格は2027年までに倍増するとの見方もあり、経営陣がこの価格見通しを維持・上方修正するかに注目。
  • 設備投資計画需要に応じた増産投資のペースと、それが目先の利益率に与える影響。
  • AI投資全体への波及マイクロンの決算は、ハイパースケーラーによるAI投資(2026年に7,600億ドル超)が実需に支えられているかを測る早期の指標として市場全体からも注視されています。

視点

急騰は正当化されるのか

決算の論点は「勝っているかどうか」ではなく、「市場が期待するペースで勝ち続けられるかどうか」にある。

強気の見方

  • HBM生産能力は2026年まで完売、価格決定力が強い
  • 前回決算は予想を大幅に上回るサプライズ決算だった
  • S&P100組み入れによる構造的な買いが継続
  • 一部アナリストはメモリの「スーパーサイクル」入りと評価し、評価モデルを成長株向けに転換

慎重な見方

  • 目標株価の平均はすでに現在の株価を下回っている
  • インサイダー売却の報告があり、強気一辺倒ではない
  • メモリ市場は歴史的に変動が大きいサイクル産業
  • AI投資全体には、設備投資と減価償却のギャップという会計上の構造的リスクが指摘されている

マイクロンの決算は、単体の業績だけでなく「AI関連の利益拡大ストーリーが実態に支えられているか」を測る材料としても見られています。決算発表後の株価は、想定変動率(約11%)を超えて動くことも過去に多くありました。短期の値動きに賭けるのではなく、自身の投資方針に沿って結果を評価することが重要です。

まとめ

1兆ドルの節目は、下限か上限か

マイクロンは時価総額1兆ドルという節目を突破し、ウォール街の評価も総じて強気ですが、目標株価の分散の大きさは、市場の見方がまだ一つに定まっていないことを示しています。6月24日の決算、特に次四半期のガイダンスは、この1兆ドルが新たな成長の足場になるのか、それとも行き過ぎた期待の頭打ちになるのかを判断する材料になります。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の銘柄への投資を推奨するものではありません。記載のデータは執筆時点(2026年6月20日前後)の報道・証券会社レポート等に基づく概況であり、決算発表後の実際の結果や株価動向により内容が変わる可能性があります。投資にあたっては最新の情報を確認の上、必要に応じて金融の専門家にもご相談ください。

マイクロン・テクノロジー 決算プレビュー・2026年6月

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